受験生、就活生に送るエール「継続は力なり」

 「継続は力なり」という言葉がある。
 中国の思想家かギリシャの哲学者がいった言葉かと思いきや、さにあらず。なんと、明治時代の日本の坊さんが書いた詩の一節というではないか。
 その人の名は住岡夜晃(すみおか・やこう)。明治28年、広島県山県郡原村(現:豊平町)に生まれ、小学校の先生を勤めた後、浄土宗の僧侶となり、54歳という若さでこの世を去った。
 詩自体はあまり知られていない。「継続は力なり」という一文だけが一人歩きをし、座右の銘とする人も多いのではないだろうか。「毎日勉強すれば力がつく」とか「毎日ブログを書けばアクセス数が伸びる」とか、「何事もコツコツ続けていれば力になりますよ」的な使われ方をしているが、住岡師がこの詩で言わんとすることはもっとスケールが大きい。
 一つの道を突き進んでいくことの大切さを詠っている。
 受験勉強や就職活動に疲れたら、ぜひ読んでいただきたい。
 性格の弱さを悲しむな。真の強さは正しい念願を貫くこと。青年よ強くなれ!

住岡夜晃「讃嘆の詩(さんだんのうた)」より

青年よ強くなれ

牛のごとく 象のごとく 強くなれ
真に強いとは 一道を生きぬくことである
性格の弱さ 悲しむなかれ
性格の強さ 必ずしも誇るに足らず
念願は人格を決定す 継続は力なり
真の強さは正しい念願を貫くにある
怒って腕力をふるうがごときは弱者の至れるものである
悪友の誘惑によって堕落するがごときは弱者の標本である

青年よ強くなれ 大きくなれ
汝よ 大きなことをしようとしてはならない
大きなことよりも真実がいい
名利 貪欲に乗って走ってはならない
静かに 静かに
いらぬこと いらぬ言葉 そうしたことに時を費やさず
教えを忠実に聞きつつ
一筋の道を歩ませていただくべきである

国土に 家に 周囲の人の心に
何を残して今日一日を送るのか
平凡でもいい 一筋道をゆけ
職業でも 勉学でも 信仰でも ただ一本道を走ってゆけ
一心になった時 何かができる
一本道になった時 腰がきまる
腰がきまった時 その心に輝きが出る
輝く心は悦びを感ずる
一つの念が生まれる 何年続きました
十年続いたと聞く時に その中心には誰かがいる
一本道を歩まずにはいられぬ誰かがいる
幾度も熱涙をかみしめて すべてを忍んだ人がある
中心人物がいて 自分の事のようになんでもやる
一心にやる

腰掛気分や 名利のために動く者に大した人物はない