大学の授業料って高くない。妥当額はいくら?

日本の大学の学費は高いと言われることがある。独立行政法人日本学生支援機構のデータによると、日本は「授業料が高く、学生支援が比較的整備されていない国」という分類に入るようだ。因みに「授業料が無償または低く、学生支援がかなり手厚い国」には北欧諸国が分類されている。
では、果たして日本の大学の学費は妥当と言えるのだろうか。

私立大学の学費は学校によってさまざま

文部科学省のデータによると、平成25年度の平均の授業料等については以下のようになっている。
■大学種別に見た学費
<国立大学>※公立大学もほぼ同額。
授業料: 535,800円
入学料: 282,000円
合計額: 817,800円
<私立大学>
授業料: 860,072円
入学料: 264,390円
施設整備費: 188,063円
合計額: 1,312,526円
これを見るとわかるように、私立の学費は国立の約1.6倍になる。また理系の方が文系よりも学費は高い傾向にある。更に私立は大学によって学費がだいぶ異なることにも注意したい。
金額だけ見るとかなり高いような印象を受けるが、これは果たして妥当と言えるのか。国立大学の例を参考に、一回の授業料から考えてみよう。

1回の授業料は、国公立大2,626円、私立大4,792円也

ある国立大学の文系学部を参考に、一回の授業料を単純計算で出してみる。まず4年間でかかる学費を算出する。
検定料: 170,00円
入学料: 282,000円
授業料: 年間535,800円×四年間=2,143,200円
合計額: 2,442,200円
次に4年間で必要な単位数を124単位とする。1科目2単位として、124単位とるには62科目とることになる。更に、1科目15回の授業とすると、4年間で930回授業があることになる。即ち、2,442,200万円÷930回で、一回の授業料は2,626円となる。
因みに私立大学の一回の授業料を、文科省のデータを参考に同じ計算で出してみると4,792円となる。文理別に考えると、一般に文系で約4,000円、理系で約5,000円程度と考えられる。最も高いのは私立の医学系で、1万円を超えるところもあると言う。これは施設整備費が高いと同時に実験等の授業が多いためだろう。

学費に見合った教育を提供している大学が 「価値のある大学」

さて、果たしてこれらは妥当と言えるのかという問題だが、国立文系の2,600円というのは妥当な金額ではないだろうか。カルチャースクールの受講費を一回3,000円程度と考えれば、大学の専門的な内容を2,600円で学べるのは決して高くはないように思われる。
しかし授業料が重い負担になっているのは事実だ。ここで考えたいのは授業料の払い方である。半期ごとの支払いとすると国立文系でも一回20万円以上。私立になるとそれ以上。これは少なくない負担である。
出席回数が減っても授業料は変わらない。そう考えると、学期の単位数に応じて授業料を払う仕組みにすれば負担感は減るのかもしれない。逆に、それだけの学費を払っているのならばより密度の濃いカリキュラムにすべきという考え方もできる。また私立の高額な授業料を考えると、国の保障も更に手厚くする必要があるかもしれない。
いずれにしても、大学側は学費に見合った教育を提供すべきであり、学費の妥当性を教育の質で示さなければならないだろう。
(文責:糸村真秀)