進学の常識

いま人気のある学部はどこ?

2018年4月には常盤大学(茨城)、和洋女子大学(千葉)、駒沢女子大学(東京)、大東文化大学(埼玉)、名古屋学芸大学(愛知)、関西医科大学(大阪)、西九州大学(佐賀)の私立大学7校で看護系学部・学科が新設されました。新設の公立小松大学を含めると8校になります。

ファーストクラッシュ

医療系学部・学科の新設ラッシュ継続中

世の中の景気が悪くなり、大学新卒者の就職状況がよくないと、資格系の学部・学科が人気になります。ここ数年、医療系学部・学科の新設ラッシュが続いており、特に看護系の学部・学科は2016年4月に6校、2017年4月に12校も開設しています。

では、医療系の学部・学科は人気なのでしょうか。

実は、医療系学部・学科は新設ラッシュとはうらはらに、人気のほうは下降線をたどっているのです。

文高理低が鮮明に!人気があるのは文系学部

河合塾が今春まとめた学部系統別志願状況を見ると、文高理低が鮮明になりました。

学部系系統志願状況
  1. 人文科学系 110%
  2. 社会科学系 109%
  3. その他 108%
  4. 歯学系 106%
  5. 理学系 105%
  6. 工学系 104%
  7. 看護系 102%
  8. 医学系 98%
  9. 医療技術系 94%
  10. 薬学系 93%
  11. 農学系 92%

※数値は志願者前年比(2019.2.17 河合塾調べ)

私立大学全体の伸び率は107%でしたが、それよりも上なのが、文学部や教育学部などの人文科学系、経済学部や社会学部などの社会科学系の文系学部でした。
文系では多くの分野で志願者が前年から1割以上増加しています。ただし、教育と国際は前年並み、法は104%とやや低めです。
昨年、人気だった国際系は、今春は主要大学の新設がなかったことが志願者数の増加につながらなかったと思われますが、全体的にはいま一番人気のある学部系統です。

人気が高いのは「国際系」だよ。特に関西は「関関同立」が人気だね。その分、難易度も高いけど、自信を持ってお勧めできるよ

医療系・農学系は不人気

逆に平均(107%)以下となったのが理系分野です。
理・工・看護系は志願者が増加していますが、全体からみれば増加率は低くなっています。
また医・薬・医療技術は志願者が減少。農学系にいたっては前年比92%と不人気が鮮明になっています。

世の中の景気がよくなり、大学生の就職状況が好転し出した今、あえて高い学費を払って資格系の学部・学科に進学する必要がないということでしょう。

医療系の学費は高いもんにゃあ

学部は、学びたい分野・なりたい職業で選ぶのが基本です

将来の安定性を見越した学部選びが、「学びたい分野」「なりたい職業」で選ぶ本来の姿に戻ってきたということですね。
来年(2019年)4月には、四天王寺大学(大阪)で看護学部が、奈良学園大学(奈良)でリハビリテーション学科が新設される予定ですが、時代の流れから遅れをとってしまった大学の先行きが心配されます。

高校生の取り合いが始まるのだにゃあ
そう!だから自分の進路は宣伝に迷わされずに、しっかりと決める必要があるのです。進路は一生にかかわる問題になる可能性があるからね