1992年(平成4年)の205万人をピークに右肩下がりで減少していた「18歳人口」ですが、2009年(平成21年)以降は安定し、120万人前後で推移していました。しかし2018年(平成30年)からは再び減少に拍車がかかり、2031年(平成43年)には100万人を切るであろうと予想されています。
一方、1991年に大学設置基準が緩和され、大学数が大幅に増えました。4年制大学は92年の523校から15年には779校となり、実に256校、約1.5倍にも増えました。大学数が増えただけではありません。既存の大学も学部・学科増設をここぞとばかりに行い、定員数は92年の54.2万人から15年は61.8万人になりました。
つまり、受験生は減少しているのに、受け入れ数は増加しているのです。結果、定員を確保できず、つぶれる大学が続出すると予想されています。これが、いわゆる大学関係者を震え上がらせている「2018年問題」です。2018年には、100校は閉校に追い込まれるであろうと言われています。
日本私立学校振興・共済事業団の調査によれば、2015年に定員を満たしている私立大学は579校のうち329校しかありませんでした。定員の80%未満の大学が114校、そのうち定員の半分にも満たない大学が13校もありました。
私立大学の定員充足率(日本私立学校振興・共済事業団調べ)
2011年 | 2012年 | 2013年 | 2014年 | 2015年 | |
充足率100%以上 | 349 | 313 | 344 | 313 | 329 |
充足率80〜100%未満 | 116 | 143 | 125 | 143 | 136 |
充足率50〜80%未満 | 91 | 103 | 91 | 107 | 101 |
充足率30〜50%未満 | 13 | 15 | 11 | 13 | 12 |
充足率30%未満 | 3 | 3 | 5 | 2 | 1 |
合計 | 572 | 577 | 576 | 578 | 579 |
自分の出身大学がなくなるのは悲しいものです。まして、在学中になくなれば、大学生活やその後の人生に大きく影響してきます。定員は超過しても国からの助成金が減額されるため、採りすぎた翌年は控えめの合格発表を行うため、1年くらいの定員割れはどこの大学でもありますが、3年連続定員割れは要注意。大学選びの参考にしてください。