大阪・京都・兵庫の緊急事態宣言が解除され、残すは関東1都4県と北海道のみ。ようやく出口が見えてきましたね。
とはいっても新型コロナウイルスがなくなったわけではありません。これからはウイルスと共存しながら生活していく必要があります。
つまり今までの慣例がことごとく打ち砕かれ、新しいスタイルを模索していかねばならないのです。
本来ならピークを迎えているはずの就職活動も、この新型コロナウイルスの感染拡大で大きく様変わりしています。
企業情報を動画配信で伝えたり、オンライン選考に切り替えたり、各企業の採用担当者たちは試行錯誤しながら採用活動に取り組んでいるようです。
そもそも今年の採用活動は、3月情報解禁、6月面接解禁という従来通りのスケジュールで進められる予定でした。しかしその真っ只中に突然沸き起こったコロナ禍。一転、今年の就活はこれまでと全く違うものになってしまいました。
頭が痛いのは、企業側だけではありません。本格的なシーズン到来に意気込んでいた就活生の皆さんにとっても大きなダメージでしょう。
さて、今年の就活はいったいどうなるのでしょう。
キーワードは「オンライン」
密閉・密集・密接といった、いわゆる3密対策が求められる中で、これまでの合同説明会や集団面接は軒並み中止になり、WEB説明会やWEB面接などの「オンライン」対応に切り替えられています。
地球規模の不況により、昨年までの売り手市場から一転して買い手市場になることは明らかです。この厳しい就職状況を乗り越えるために必要なこと。それは、ずはり「オンライン就活に慣れること」に他なりません。
はじめのうちは戸惑いもあるでしょうが、オンライン就活にはさまざまなメリットがあるため、新型コロナが落ち着いてからも主流になっていくと予想されます。
オンライン就活のメリット
オンライン就活は、企業側にも学生側にもメリットがあります。
企業側にすれば、時間・費用・労力が削減できます。さらにオンラインは距離的制約がないため、地方大学の学生にまでアプローチすることができます。
同様に、学生側も時間・費用・労力が節約でき、地方の大学生が都会の企業へアタックしやすくなります。
ディスコが行った調査によれば、2020年3月卒業予定の大学生が、就職活動にかかった費用は平均13万6,867円でした。このうち最も多くを占めたのが「交通費」の6万2,407円。次いで「リクルートスーツ代」3万6,375円、「宿泊費」1万1,663円という結果でした。
地域別に見ると、「北海道」が23万3,525円と最も高く、次いで「東北」17万9,473円、「中国・四国」17万4,115円、「九州・沖縄」17万2,958円、「中部」14万1,520円、「近畿」13万263円。最も低いのは「関東」の11万3,868円でした。いかに地方の学生が負担を強いられているかがわかります。
就活にかかった費用
ランク | エリア | 平均金額 |
1 | 北海道 | 23万3,525円 |
2 | 東北 | 17万9,473円 |
3 | 中国・四国 | 17万4,115円 |
4 | 九州・沖縄 | 17万2,958円 |
5 | 中部 | 14万1,520円 |
6 | 近畿 | 13万263円 |
7 | 関東 | 11万3,868円 |
オンライン就活は地方の学生ほどメリットが大きいと言えます。
オンライン就活のデメリット
ではオンライン就活のデメリットはどんなことがあるでしょう。
企業側のデメリットとしては、「細かな状況が把握できないこと」が一番大きいでしょう。
通常、採用の合否は筆記試験の結果や面接だけで判断しているのではありません。
試験会場での態度や控え室での対応、また他の学生との会話までこと細かにチェックしています。
さらにグループディスカッションで、リーダー型やサポート型など組織の中での役割までもを考慮して採用に至ります。
そのためオンラインでは、いかに優秀な人材を見抜くかがポイントになります。これまでの手法は使えないので、オンライン用の新しい手法、たとえば質問内容などに工夫を凝らすことなどが必要になってきます。
また、学生側はこれまでは企業が用意してくれたステージに出向けばいいだけでしたが、オンライン就活では自分でステージを用意しなければなりません。ネット環境も含めた演出が必要になってきます。
オンライン面接の心構え
オフラインでもオンラインでも、企業が欲しい人材は同じです。
意欲や性格、社風に合っているかなどを総合的に判断して採用を決めます。
面接においても通常の面接と同じで、基本的なルールやマナーは変わりません。
リクルートスーツやジャケット&スラックスなど、きちんとした服装で臨むのが良いでしょう。
挨拶や言葉遣いなどもオフラインと同じです。
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また、スマホよりもパソコンがベターです。
どうしてもスマホを使う場合は、手持ちの撮影で不安定にならないように、専用の三脚などでしっかり固定するようにしましょう。
オンライン面接を行う場所は、自分でセッティングする必要があります。
気をつけるポイントは「ネットワーク環境」と「雑音」です。
特に、途中で切断するといったトラブルを避けるためにも、ネットワーク環境は大切です。
また、雑音を避けるためにも静かな個室で臨みましょう。
さらに背景にも気を配りたいものです。自宅の場合、雑誌、ポスターや衣服などの余計なものが映り込まないように事前に確認しておきましょう。
オンライン面接のポイント
それでは、初めてオンライン面接に臨む人のために、オンライン面接を成功させるためのポイントについて解説しましょう。
安定したネットワーク環境
安定したネットワーク環境で面接を行うために、光回線は必須です。パソコンの場合、Wi-Fi(無線LAN)よりも、できればケーブル接続による有線LANが望ましいです。
照明はできるだけ明るく
照明はできるだけ明るい状態にして、表情が明るく見えるように位置を調整しましょう。
正面やや斜めから照明を当てるときれいに映ります。また、白い紙などを机の上に敷いてレフ板がわりに使用すると明るさがより際立ちます。
見えない場所にメモを貼る
面接官に見える場所は限られています。つまり見えないところであれば、メモを貼っても相手にわからないということ。テレビで司会者たちが行っているようにカンペを用意しましょう。
ポイントは目線がカメラから外れない位置に貼ること。相手からメモを見ていることが悟られないようにすることが大切です。
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